作成日:2016年7月12日 更新日:2018年7月26日
株式投資はリスクがある投資です。倒産したり企業価値が損なわれたりして、投資した全額を損してしまう可能性は少ないとは言えゼロではありません。そのため、投資の意思決定には、投資先企業の安全性を十分考慮する必要があります。
今回は「BPSとは?意味・計算式や計算方法・使い方」について解説します。BPSは企業の安全性を図る指標で、投資のリスクを知る上で役にたちます。
BPSとは? 株の始め方・銘柄の選び方
BPSとは「Book-value Per Share」の略で日本語に訳すと「1株あたり純資産」になり、「ビーピーエス」と呼ばれます。BPSは、その名の通り株式1株あたりどれだけの純資産があるかを示し、投資先企業の安定性を図る指標です。
純資産は、土地や建物など会社の資産から借金などの負債を引いたものです。例えばある企業の総資産が10億円・負債が4億円だとすると、純資産は6億円になります。この6億円は会社の持っているものから借金などの借りているものを引いたものなので、会社に万一のことがあって解散する場合に、株主に割り振れる金額という考えをすることもできます。
会社が解散したときに、株の価値はなくなってしまうけれど株主はそのかわりに6億円を分け合うことができるという訳ですね。そのため、BPSは「1株あたり解散価値」とも呼ばれます。このあたりは、PBR(株価純資産倍率)と考え方がよく似ています。PBRについては別記事で詳しく解説していますので、あわせてお読みください。
PBRとは?意味や平均・計算式を解説 株の始め方・銘柄の選び方
BPSの計算式・計算方法 株の始め方・銘柄の選び方
BPSは以下の計算式・計算方法で導き出せます。
BPS(円)=純資産 ÷ 発行済株式総数
BPSはヤフーファイナンスで簡単に確認することができます。
BPSの意味と使い方 株の始め方・銘柄の選び方
このBPSですがどういう意味を持ち、株式投資においてはどう判断して使ったらいいのでしょうか。
先ほど解説したように、BPSは以下の計算式で求められます。
BPS(円)=純資産 ÷ 発行済株式総数
BPSは、高ければ高いほど企業の安全性が高いことを示し、低ければ低いほど企業の安全性が低いことを意味しています。
BPSは純資産の額と株数の関係から計算されるため、分子である純資産の額が大きくなるとBPSは上がり、純資産の額が小さくなるとBPSは下がります。分母である株数が増えればBPSは下がり、株数が減ればBPSは上がります。
また、BPSは1株あたりの会社の解散価値ということもできるため、例えばBPSが500円の会社がありその会社の現在の株価が300円の場合は、資金が潤沢にあれば株を全て買い占めて会社の資産を売却すれば利益が出せるということになります。
株を買い占めて売却した時の利益 = ( 500円 - 300円 ) ✕ 発行済株式数
そのため、通常はBPSが株価より高くなることはありません。逆に言えば、BPSと株価との差は、会社の貸借対照表にある見える価値以外の、その企業が投資家に評価されている、競争力や差別化要素、技術力やノウハウなどの見えない価値の合計と言うこともできるのです。
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株の始め方:証券会社の選び方① 証券会社を選ぶ5つのポイント
個人型確定拠出年金(通称:iDeCo)
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まとめ
今回は、株の初心者向け銘柄の選び方として「BPSとは?意味・計算式や計算方法・使い方」について解説しています。
- BPSとは?
- BPSの計算式・計算方法
- BPSの意味・使い方
についてまとめています。BPSは1株あたりどれくらい純資産があるかを示し、企業の安全性とリスクを表しています。投資の意思決定をする際に重要視される指標のひとつです。
株の初心者向け銘柄の選び方 前後の記事と記事一覧
みんなの教科書では、株の初心者向け「銘柄の選び方」をファンダメンタルズ分析からテクニカル分析まで、ひとつひとつ解説しています。初めて株式投資を始める方でも記事を順番に読めば、株についての基礎知識を身につけることができます。あわせてお読みください。
- ROEとは?意味や計算式を解説 株の始め方・銘柄の選び方
- PERとは?意味や平均・計算式を解説 株の始め方・銘柄の選び方
- PBRとは?意味や平均・計算式を解説 株の始め方・銘柄の選び方
- PCFRとは?意味・計算式や使い方を解説 株の始め方・銘柄の選び方
- EPSとは?意味や使い方・計算式を解説 株の始め方・銘柄の選び方
- BPSとは?意味・計算式や使い方を解説 株の始め方・銘柄の選び方(今回の記事)
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