作成日:2016年9月15日 更新日:2018年7月26日
株の信用取引の最大の特徴とメリットは、手持ち資金の最大約3倍の取引ができるという点です。このことを、レバレッジ(てこの原理)と言います。
今回は「株の信用取引とは?わかりやすくレバレッジなど3つのメリット」を解説します。信用取引はリスクが大きい取引ですが、上手に使えば大きく儲けることが可能です。
株の信用取引の3つのメリットのまとめ
今回解説する株の信用取引のメリットは、以下の3点です。
- レバレッジ
- 株価下落局面でも空売りで利益を出せる
- リスクを少なく株主優待を手に入れられる
それぞれについて詳しく解説していきます。
①レバレッジ 株の信用取引とは?わかりやすくメリットを解説
株の信用取引のメリットの1つ目は、「レバレッジ(てこの原理)」です。レバレッジとは、手持ち資金の最大3倍の株式投資ができるという意味です。
例えば、手持ち資金が100万円しか無ければ、現物取引なら最大100万円分までしか取引できませんが、信用取引なら3倍の300万円まで取引することができます。
信用取引はレバレッジにより少ない資金でも大きく投資できるため、ハイリターンの投資が可能になるのです。
例えば、手持ち資金が100万円で投資した株価1万円の株が1万2,000円まで上がったとします。現物取引なら100万円で買った株が120万円になったので、売却時利益は20万円になります。一方、信用取引で最大限投資した場合は、300万円で買った株が360万円になったので、売却時利益は60万円になるのです。
項目 | 現物取引 | 信用取引 |
---|---|---|
手持ち資金 | 100万円 | 100万円 |
購入代金 | 100万円 | 300万円 |
売却代金 | 120万円 | 360万円 |
売却時利益 | 20万円 | 60万円 |
※証券会社手数料等は計算に含んでおりません。
②株価下落局面でも空売りで利益を出せる 株の信用取引とは?わかりやすくメリットを解説
株の信用取引のメリットの2つ目は、「株価下落局面でも空売りで利益を出せる」ことです。現物取引では株価が安い時に買い高い時に売ることで利益を出します。そのため、多くの銘柄が下がっている局面ではなかなか利益を出しづらい投資と言えます。一方、信用取引なら「空売り」により、株価が下がった時に利益を出すことが可能なのです。
下の図のように、株価が高い時に証券会社から株券を借りて信用売り(空売り)し、株価が下がった時に株を買い戻して(決済注文と言います)、証券会社に株券を返します。空売りした時の株価と、株を買い戻した時の差額が利益になります。
例えば、株価1万円の株を100株借りて空売りした場合は、1万円✕100株=100万円です。この後、株価が8,000円まで下がった時に100株買い戻すと、8,000円✕100株=80万円が買い戻すのに必要なお金になります。この100万円と80万円の差額の20万円が利益になります。
空売りは手持ちにない株を先に売るので、感覚的に分かりづらいところがありますが、売った株価と買い戻した株価の差額が利益(損失)になると考えると理解しやすいと思います。
③リスクを少なく株主優待を手に入れられる 株の信用取引とは?わかりやすくメリットを解説
株の信用取引のメリットの3つ目は、「リスクを小さく株主優待を手に入れられる」ことです。株主優待とは、「株式会社が『権利確定日』自社の株式を保有している株主に与える優待制度のこと」です。例えばレストランを経営している会社であればお食事券を株主に無料で与えるような仕組みです。
今回は詳しい解説は省きますが、この株主優待を手に入れるためには、「権利付き最終日」と呼ばれる日にその銘柄の株式を保有している必要があります。翌日の「権利落ち日」には株価が下がることが多いため、株主優待を手に入れるためには株価の下落リスクがあります。
※株主優待については、別記事で詳しく解説します。
株価は上がったり下がったりするため、株主優待を手に入れようと株を購入した後で株価が下がってしまうと、その分損してしまうリスクがあります。そのため、株主優待を受け取りたい銘柄の株式の「現物買い」と「信用売り(空売り)」を組み合わせることで、株価下落による損失リスクをできるだけ小さくすることができるのです。
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なお、証券会社を選ぶポイントについては、別記事で詳しく解説しています。あわせてお読みください。
株の始め方:証券会社の選び方① 証券会社を選ぶ5つのポイント
個人型確定拠出年金(通称:iDeCo)
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また、SBI証券では、個人型確定拠出年金(通称:iDeCo)を取り扱っています。
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もちろん、その分リスクがあるのですが、「個人型確定拠出年金」により受けられるメリットが、いくつかあります。
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まとめ
今回は、株の初心者向け株の買い方・売り方として「株の信用取引とは?わかりやすくレバレッジなど3つのメリット」について解説しています。
- 株の信用取引のメリット① レバレッジ
- 株の信用取引のメリット② 株価下落局面でも空売りで利益を出せる
- 株の信用取引のメリット③ リスクを少なく株主優待を手に入れられる
についてまとめています。株の信用取引はリスクがありますが、特徴と注意点をよく理解して投資することで、様々なメリットを得ることができます。
株の初心者向け株の買い方・売り方 前後の記事と記事一覧
みんなの教科書では、株の初心者向け「株の買い方・売り方」をひとつひとつ解説しています。初めて株式投資を始める方でも記事を順番に読めば、株についての基礎知識を身につけることができます。あわせてお読みください。
- 株の信用取引:信用買い・信用売り(空売り)を解説 株の買い方・売り方
- 株の信用取引とは?レバレッジなど3つのメリットを解説 株の買い方・売り方(今回の記事)
- 株の信用取引のリスクと危険性を解説 費用・金利・期日・追い証(おいしょう)
また、株と株式投資に関する全ての記事をテーマ別に一覧としてまとめています。あわせてお読みください。