作成日:2016年2月17日 更新日:2018年7月26日
分散投資や老後の資産づくりなどを目的として不動産投資が注目を集めています。ですが、不動産投資の初心者の方はどうやって始めたらいいのか分からない方も多いと思います。
そこで今回は不動産投資の基本的なやり方・進め方・流れと方法について解説します。不動産投資の初心者の方でも分かるようにわかりやすくまとめました。ぜひお読み下さい。
まずはここから理解しよう!不動産投資の流れの概要
基本的な不動産投資の流れは以下のように進めていきます。
- 投資金額と目標の設定
- 物件を探して絞り込む
- 物件の決定と申込
- 条件の交渉
- 売買契約と引き渡し
- 大家としての物件管理と運営
それぞれのプロセスの内容について詳しく解説していきます。
不動産投資の流れ① まず「投資金額と目標の設定」を行おう
不動産投資を始めるにはまず以下の3点を明確にしましょう。
- 不動産投資に使う金額
- 不動産投資から得たいキャッシュフローの金額(手取りの収入)
- いつからキャッシュフローを得たいか
この3点を明確にしないまま不動産投資の検討に入ると、物件を選ぶ基準が作れない上に自分が許容できるリスク以上の投資を行ってしまうようなことになりかねません。
なお、上に挙げた3点にはお互い関係があります。1の投資金額が少ないが2の得たいキャッシュフローの金額が大きいとそれだけリスクの大きい投資になりますし、同様に1の投資金額が少なくても3の得たいキャッシュフローの時期が遅いとそれだけリスクは小さくなります。こういった関係を不動産投資のトレードオフといいます。
実際にこの3点を明確にするためには、逆算していくことになります。2と3の「得たいキャッシュフローの金額と時期」から、1の必要な不動産投資額を導き出すのです。
不動産投資の流れ② 物件を探して絞り込む
投資金額と目標が決まれば、次に不動産投資を行う物件を探して絞り込んでいきます。
物件を探す
物件を探すといっても、実際に物件の情報やデータベース(不動産業者が扱うデータベースを「レインズ」といいます)を持っているのは不動産業者だけです。そのため、不動産投資を行おうとしているあなたができることは、以下の情報を不動産業者に伝え「条件に合う物件があればすぐに紹介してください」と頼むことが中心になります。
- どんな地域の物件を探しているか
- どのぐらいの価格帯の物件を探しているか
- どいうった条件の物件を探しているか
地域の地主やオーナーと関係の深いいわゆる「街の不動産屋さん」では、この業者間共有データベース「レインズ」に載っていない貴重な物件情報を持っている場合があります。こうした不動産業者とも関係を持っておくといいでしょう。
物件を絞り込む
不動産投資を始めると一言でいっても、狙う地域や物件の種類など幅広いため、いくつかの条件を自分で設定して自分に合う投資物件を絞り込んでいきます。
地域で物件を絞り込む
地域で物件を絞り込むのが1つの方法です。基本的には「今住んでいる場所の近く」や「実家や学校などよく知っている場所の近く」「これから自分が住みたい場所の近く」になります。なぜなら土地勘があり、物件を見に行く際にも便利だからです。
ただし、これまであなたが賃貸用不動産を見るポイントと違う点として、あくまで「投資物件」として物件を探す訳ですので「賃貸投資物件として適しているか」という点に気をつけましょう。
特に思い込みで「入居者が簡単に見つかるはず」とあわてて物件を購入しないように、きちんとデータや調査をもとに賃貸投資物件としての可能性を分析しましょう。地域に入ってくる住民がどんな収入・年齢・家族構成が多いのか、自分が買う物件はどんな人達をターゲットとするのか、そうしたターゲットに探した物件が適しているかなどを考える必要があります。
予算で物件を絞り込む
物件の購入予算は、通常は自己資金+融資となります。自己資金として不動産投資にどれくらい回せるのか、また、融資がどれくらい受けられそうかを確認しておきましょう。融資については自己資金の額、必要な頭金の割合、またあなたの属性(勤務先や年収、保証人を立てられるかなど)によって変わってきます。
自己資金と購入諸費用・頭金の規定(10%~30%、金融機関によって異なる)をもとに物件の絞り込みのため試算してみましょう。なお、購入諸費用は地域によって異なり、首都圏で8%・地方都市で10%・田舎で15~25%程度と考えておきましょう。
買える物件の価格 = 自己資金 ÷ (購入諸費用+必要な頭金の割合)
が公式です。例えば、首都圏(購入諸費用8%)で必要な頭金の規定が20%だとすれば、自己資金500万円なら約1,786万円、自己資金1,000万円なら約3,571万円ということになります。
また、物件の価格帯は地域によってかなり差があるので、買える物件の価格が同じでも地域によって実際に買える物件は大きく異なります。
例えば2,500万円前後の予算であれば、首都圏だと中古マンションを2~3戸という感じですが、地方都市ならアパート1棟を購入できるかもしれません。買える物件の価格と地域から、狙える物件をイメージすることが必要です。
融資で物件を絞り込む
金融機関によっても融資の規定は様々あります。アパートローンを取り扱っていないところもあれば、事業性資金として出す場合などもあります。いずれにしても一般的には以下のような点で金融機関は融資を検討します。
規定 | 内容 | 備考 |
---|---|---|
収支規定 | 年間家賃 ≧ 年間返済金額 | 家賃は空室率や修繕費などで割り引く |
担保規定 | 担保評価 | 土地価格(路線価を補正)+建物価格(再建築費用と経過年数で計算) |
頭金規定 | 物件価格の10%~30%+購入諸費用 | 一般的には物件価格の20~30% |
標準生計規定 | 年収いくら以上または規定の計算式 | 金融機関によって異なる |
年収倍率規定 | 債務の合計額が年収の10倍~20倍を超えない | 住宅ローンや自動車ローンなどすべての債務が対象 |
融資がどれくらいおりそうかはある程度事前に確認しておくといいでしょう。
投資対象として物件を絞り込む
不動産投資のために物件を購入する訳ですから、投資として合うかどうかは重要なポイントになります。
- 家賃はいくらぐらい取れそうか
- 空室率はどれくらいが見込まれるか
- 運営費・修繕費など
- 融資条件
家賃や空室率は近隣の賃貸住宅の需要と供給のバランス等から判断していきます。
現地を確認して物件を絞り込む
最後は現地での確認がやはり必要です。周辺環境やハード面(建物の状態など)・ソフト面(入居者の様子など)で物件を評価していきます。
不動産投資の流れ③ 物件の決定と申込
物件が探せて絞り込みも行え、金融機関からの融資もおりそうなら購入申込です。
購入申込は厳密には契約ではなく、購入の意思表示と契約に臨むための条件調整と考えて下さい。一般的には以下のような情報を盛り込みます。
- 物件の所在地・内容
- 購入金額
- 支払い方法や時期
- 契約書に盛り込む条件
売り主買い主双方が、後出しの条件が出てこないように・急にキャンセルにならないようにお互いの条件確認し調整を行います。
なお、一般的には仲介業者が入って「宅地建物取引主任者から重要事項説明を受けて売買契約書を交わし、手付金の授受をして初めて契約として拘束力を持つ」のが正式な契約になります。つまり、購入申込をした時点では、厳密には売り主も買い主もまだ契約には縛られていないのです。
したがって購入申込みをした後でも「もっといい条件の買い主に売ることにした」ということも売り主はできますし、買い主は「やっぱり他の物件がよくなったのでキャンセルする」こともできるのです。投資物件の売買はお互いビジネスのため、こうした変更はよく起こり得ると思って下さい。
不動産投資の流れ④ 条件の交渉
物件を決めて申込を行ったら後は細かな条件を交渉していきます。交渉するポイントは物件の価格だけではないのです。
契約金額
単純に物件の売値よりも「何割値引きさせた」「いくらの指値で買った」とかにはあまり意味がありません。あくまで投資分析をして導き出された投資として成り立つ契約金額にするために金額交渉を行いましょう。
支払い方法・時期
支払い方法・時期として、手付金・中間金・残金をどれぐらいの金額に設定するかも大きなポイントです。
手付金の額は、宅建業者が売り主の場合は未完成物件であれば中間金を含めて5%以下、それ以外であれば10%以下が一般的です。個人間の場合は5%~20%が一般的です。手付金は契約解除の時のペナルティーの意味があり、あまり少ないと意味がないためある程度は仕方のないところです。
残金の支払いについては、現金購入であれば数日から数週間後が一般的で、融資の場合は1ヶ月から2ヶ月後が一般的です(新築で未完成の場合は完成時期に合わせます)。
ローンの停止条件
買い主からすると、融資を受けて物件を購入する場合には融資がおりなかったら支払った手付金を無償で返還してもらうという特約をつけたいところです。一方、売り主からすると契約が白紙になる可能性を高めるつけたくない特約と言えます。
預り金・敷金の帰属
関東と関西では商習慣が違い、預り金・敷金の扱いが異なります。
関東では預り金・敷金は「入居者に対して返還義務のある債務」として売り主から買い主に引き継がれることが一般的です。一方関西では預り金・敷金は売り主にそのまま残り、買い主は返済義務のみ負うという形式の取引が一般的です。預り金・敷金が多い場合には大きなポイントになります。
瑕疵担保責任
売り主が宅建業者の場合は瑕疵担保責任の特約の付保が義務になりますが、そうでない場合にはこれをどうするか取り決める必要があります。契約前に建物の状態を詳しく調査をすることは、入居者がいた場合の立ち入りなどを考えると一般的ではありません。そのため、買い主にとっては瑕疵を事前に把握することは難しいため、交渉で特約を結んでおきたいところです。
不動産投資の流れ⑤ 売買契約と引き渡し
不動産売買契約
売り主と買い主が実際に顔を合わせて不動産売買契約を行います(郵送でやり取りする場合もある)。
- 宅地建物取引士から重要事項説明を受ける
- 登記事項証明書・賃貸契約書・固定資産税納付書などの関連書類を受け取る
- 契約書の条文を読み合わせる
- 署名捺印、手付金の授受
一般的にはこのような流れで進んでいきます。なお、自分が住む住宅の売買契約でなく投資としての物件購入契約のため、通常とは異なる条項が必要になるのが一般的です。
物件の引き渡し
物件の売買契約が済めば物件の引き渡しです。残代金の支払いと同時に、登記済権利証・賃貸契約書・鍵などの引き渡しを現地での最終確認後に行います。
不動産投資の流れ⑥ 大家としての物件管理と運営
引き渡しが終わると正式にオーナーが変わったことになります。
入居者がいる場合はその旨の通知を行い、家賃の振込先などの変更などを行う場合があります(賃料の収受を管理会社が行っている場合でその管理をそのままその会社が引き継ぐ場合は不要です)。また、入居者との賃貸契約書を作りなおすか「すべての権利義務を引き継いだ」という書類を入居者に交付する必要があります。
大家になってからやるべきこと
大家となってからも計画どおりキャッシュフローを得るためには色々とやるべきことがあります。
- 家賃が下がらないように努力する
清掃・リフォーム・告知宣伝歩法の見直しなど、安易に賃料を下げないようにしましょう。 - 空室が出ないように努力する
家賃に相応しいサービスを提供できているか定期的に見直しましょう。 - 運営費を見直してコストダウンを図る
光熱費・賃貸管理費・清掃費用・保険料などを定期的に見直してコストダウンできないか検討しましょう。 - ローンの借換や金利の引き下げを検討する
ローンの借換には手数料などのコストが発生する可能性がありますが、借換も視野にいれながら定期的に金利を下げる交渉などもしていきましょう。
無事不動産オーナーになってからも不断の努力が必要になります。
ご参考:不動産投資を成功させるために参加しておくべきセミナー
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ファイナンシャルプランナーにノウハウを聞く!「0から始める目からウロコの資産づくりセミナー」
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モバイル大家・中井が教える
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まとめ
今回は不動産投資の入門講座として不動産投資の基本的な始め方・やり方・流れと方法について解説しました。
- 不動産投資の流れの概要
- 投資金額と目標設定
- 物件を探して絞り込む
- 物件の決定と申込
- 条件の交渉
- 売買契約と引き渡し
- 大家になってから
についてまとめています。この記事をよく読んで頂ければ不動産投資の初心者でも、基本的な不動産投資の始め方や流れを理解できると思います。
不動産投資に関心のある全ての方に有用な記事になれば幸いです。