ファクタリングとは!仕組み仕訳メリット徹底解説【保存版】

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作成日:2016年1月5日 更新日:2022年1月19日

いつも経営者の頭を悩ます資金繰り・・・

手形取引の減少に伴い、資金ショートを避けるための資金調達手段の1つとして「ファクタリング」が注目されています。ですが、具体的な仕組みやそのメリットデメリット、仕訳や会計処理の方法についてはまだあまり知られていないのが現状ではないでしょうか。

そこで今回は、資金調達の手段の1つ「ファクタリングの仕組みとメリット・デメリット、仕訳や会計処理の方法について解説します。

今回の記事を読めば、ファクタリングの詳しい仕組みやその活用方法、デメリットや使う際の注意点についてよく理解できるようになります。全ての経営者に役に立つ記事と思いますので、ぜひお読みください。

まずは基本から!ファクタリングとは

ファクタリングとは何でしょうか?まずはファクタリングの基本から解説していきます。

ファクタリングとは

ファクタリングとは一言で言うと、企業が保有している売掛金を第三者であるファクタリング会社が買取り、売掛債権保有企業に事業資金を提供することです。

一般的な企業間取引においては、商品やサービスを提供した日や請求日と取引先から実際にお金が入ってくる入金日に数ヶ月のズレがあります。また、通常売掛金の資金化は難しいため流動性が低い状態にあります。

このズレは取引先の支払いサイトによって発生するのですが、売上のためにかかった仕入コストや経費はいったん売掛債権保有企業が負担しなければならないため、このズレが長ければ長いほど企業にとって資金繰りが厳しくなる訳です。

そんな資金繰りの問題を解決するために、ファクタリング会社が売掛金を買取った上で売掛債権保有企業に先に相当額を支払い、当該企業に変わって売掛先企業への売掛金の管理回収をするのがファクタリングです。このスキームにより、売掛金が流動化し売掛債権保有企業の資金繰りが改善することになります。

ファクリングの歴史

ファクタリングは20世紀初めにアメリカで開発された手法です。以来、アメリカでは中小企業の基本的な資金調達方法の1つとして日常的に実行されています。

一方で日本でも誕生してから50年ほどの歴史はありますが、中小企業の基本的な資金調達方法としてはそれほど普及していません。なぜかと言うと、日本ではファクタリングの代わりに「手形取引」が普及してきたからです。

しかし近年、この手形取引がインターネットバンキングの普及等に伴いどんどん減少していっています。このため、日本の中小企業にとっては手形取引という売掛債権の流動化の手段がなくなってしまいファクタリングが注目されるようになってきているのです。

より深く理解するために!ファクタリングの流れと仕組み

ファクタリングは、以下のような流れと仕組みで実施されます。なお、ここではファクタリングの基本的な流れや仕組みである「3社間契約」と「2社間契約」について説明します。

ファクリングの流れ

ファクタリングは通常以下のような流れで行われます。

ファクタリングの流れ(3社間契約)

  1. 商品やサービスを提供して売掛金が発生する
  2. 売掛金保有企業・売掛先企業・ファクタリング会社間で売掛金金額を確認し、ファクタリング契約を締結する
  3. ファクタリング会社から売掛金保有企業に売掛金が早期に支払われる
  4. 売掛先企業からファクタリング会社に売掛金が支払期日通りに支払われる

ファクタリングの流れ(2社間契約)

  1. 商品やサービスを提供して売掛金が発生する
  2. 売掛金保有企業とファクタリング会社間で売掛金金額を確認し、ファクタリング契約を締結する
  3. ファクタリング会社から売掛金保有企業に売掛金が早期に支払われる
  4. 売掛先企業から売掛金保有企業に売掛金が支払期日通りに支払われる
  5. 売掛金保有企業からファクタリング会社に手数料が支払われる

ファクタリングの仕組み

ファクタリングの仕組みを図示すると下の図のようになります。なお、図中の番号は上の流れの番号と対応しています。

ファクタリングの仕組み(3社間契約)

ファクタリングの仕組み

※③についてはファクタリング会社が手数料を引いて支払います。これを掛け目と言い、一般的には売掛金の75%~95%前後です。差し引き5%~25%程度がファクタリング会社の利益になります。

ファクタリングの仕組み(2社間契約)

ファクタリングの仕組み

※⑤についてはファクタリング会社に手数料を支払います。

きちんと把握しておきたい!ファクタリングのメリット・デメリット

ここではファクタリングのメリット・デメリットについて解説します。

ファクタリングのメリット

ファクタリングのメリットは大きく以下の3点があります。

①キャッシュフローの改善

ファクタリングにより売掛金が期日より早期に資金化できるため、キャッシュフローの改善が図れます。

ファクタリングのスキームにより、売掛金保有企業は自社の資金繰りの状況に応じて売掛金を売却し、早期に代金を受け取ることができるようになります。ファクタリングは借り入れではなく債権の売却なので担保も求められない上、通常売掛先企業の支払い期日までは現金化できない売掛金を、支払い期日前に現金化できキャッシュフローが改善します。

例え利益が出ていてもキャッシュフローが回らなければ企業活動は続けられません。特に中小企業においてキャッシュフローの改善は大きなメリットと言えるでしょう。

②バランスシートの改善

ファクタリングにより企業は売掛債権のオフバランス化を達成、バランスシートをスリムにすることができます。

ファクタリングのスキームでは、償還請求権が無い形で売掛金等の債権譲渡を行います。そのため、バランスシート(貸借対照表)で負債にならず、バランスシートをスリムにすることができます。

③支払い義務が発生しない 

ファクタリングにより企業は売掛債権の回収リスクをヘッジできるメリットがあります。

ファクタリングは売掛金を完全にファクタリング会社が買い取ります。そのため、万一売掛先企業が倒産や支払い不能になったとしても、ファクタリング会社から譲渡代金の返還を求められるようなことはありません。

ファクタリングのデメリット

ファクタリングのデメリットは大きく以下の3点あります。

①手数料がかかる

ファクタリングにより、企業はファクタリング会社の利益となる手数料(掛け目)が必要になります。

この手数料は一般的には売掛金の75%~95%前後です。この数値は売掛先企業の与信状態によって異なります。

②売掛先企業に債権譲渡の承諾が必要になる場合がある

一般的なファクタリングのスキームである3社間取引の場合、売掛債権保有企業がファクタリング企業に売掛金を売却することについて、売掛先企業の承諾が必要になるケースがあります。

これは売掛債権保有企業にとっては、売掛先企業から「資金繰りが厳しい」と思われる可能性があるのと、また、承諾のための手続きや交渉に時間がかかるデメリットがあります。

③債権譲渡登記が必要になる場合がある

売掛債権保有企業と売掛先企業との取引内容によっては、売掛債権を譲渡するにあたり債権譲渡登記が必要になる場合があります(債権譲渡特例法に基づく債務者対抗要件のため)。

この債権譲渡登記は後日の抹消と合わせて10万円程度のコストが別途かかってきます。

どんな企業や経営者に向いている?ファクタリングを検討すべき企業・経営者

ここまで解説してきたファクタリングですが、全ての企業に必要な訳ではありませんし、どちらかと言えば資金繰りに苦しんでいる中小企業に向いているスキームと言えます。

■ ファクタリングを検討すべき企業・経営者

  • メインバンクからの追加融資を断られた
  • 他行からの事業資金の融資を断られた
  • ビジネスローン・商工ローン・事業者ローンを断られた
  • リスケ中、赤字決算や債務超過で融資が受けられない
  • 融資の担保となる不動産や保証人が無く融資が受けられない
  • 税金滞納中・信用情報に問題がある場合
  • 売掛先との力関係から支払いサイトが長い
  • 資金繰りが悪化し仕入先への仕入コストや人件費などの経費が払えない
  • メインバンクや取引先に知られず資金を入れたい(二者間取引のみ)

ファクタリングは便利なスキームですが、無理に使わなければいけない方法ではありません。他の資金調達方法も同時に検討の上進めていきましょう。

何に気をつけるべきか?ファクタリングを実際に使う時の注意点

ファクタリングも万能な仕組みではありません。実際に使う場合は以下のような点に気をつけることが必要です。

■ ファクタリングを活用する際注意すべきポイント

  • 事業資金専用のサービスであり、生活資金等に融通はできない
  • ファクタリング会社によって異なるが最低でも数十万~100万円以上の売掛金が必要
  • 売掛先企業の与信状況によっては手数料が高くなる(掛け目が低くなる)
  • 取引先に知られる場合がある(三者間取引の場合)
  • ファクタリング契約にかかる費用が会社によって異なる

あわててファクタリングを利用して後で後悔することのないよう、きちんとコストやスキーム、メリット・デメリットを理解して活用しましょう。

仕訳はどうなる?ファクタリングの会計処理

ここではファクタリングを実施した場合の仕訳方法・会計処理について図で示します。

ファクタリングの会計処理

※図ではあくまで一般的な仕訳・会計処理方法を解説しています。実際は、未収金を売掛金のまま処理するケースや、債権譲渡損を雑費用として処理するケースなど様々です。企業によって勘定科目や仕訳方法は異なりますので、実際の処理方法については税理士や会計士にご確認ください。

顧問税理士がいない場合は税理士紹介サービスを使ってみてください。

https://www.zeiri4.com/

ファクタリングを検討するならここ!ファクタリング会社・サービス一覧

ここでは、ファクタリングを実際に検討する場合のためにファクタリング会社・サービスをご紹介します。

ファクタリング会社・サービスを検討するポイント

まずファクタリング会社・サービスを検討する場合には、以下のような点について考えるといいでしょう。

サービスの内容

今回の記事では売掛債権を完全に売却するスキームについて解説してきました。しかし「ファクタリング」とだけ言う場合は、それ以外にも売掛債権を担保として融資を受けるやり方や、売掛金の代金回収を保証するやり方などもあります。売掛債権保有企業にとっては、売掛債権を売却するスキームの方が様々なメリットを享受できます。

また、ファクタリング会社によって、最低の売掛債権の金額が数十万から数百万と開きがあります。また、現金化できるまでの期間も重要です。自社が現金化したい金額と必要な期間を考慮してファクタリング会社を選びましょう。

契約の方式

一般的なファクタリングのスキームは3社間契約です。しかし前述のように、3社間契約には売掛先企業の承諾を得なくてはならない、債権譲渡登記が必要などのデメリットもあります。

そうした点を気にする場合は、2社間契約を取っているファクタリング会社を選択すべきでしょう。また、3社間取引する場合でも、売掛先企業の交渉を積極的にしてくれるファクタリング会社を選ぶべきです。

手数料などコスト

手数料(掛け目)についてはスキームごとに異なりますが、当然この手数料のパーセンテージによって現金化できる金額が変わってきます。そのため、手数料についてのコストは大きな選択の材料になります。

また、債権譲渡登記などの付帯費用や事務手数料などについても確認しておきましょう。

その他

コストやスキームなどを丁寧に説明してくれるファクタリング会社を選びましょう。特にファクタリング利用上の注意点やデメリットなどマイナス面を明確に示してくれるファクタリング会社は、比較的誠実と言えるのではないかと考えられます。

ファクタリング会社検索サービス

https://shikin-pro.com/

資金調達プロは、会社情報や売掛金の額などを入力すると10秒であなたの会社にあったファクタリング会社を紹介するサービスです。

全国各地のファクタリング会社1000社以上と連携し、100万円~3億円までの事業資金が最短即日で資金調達が可能とあって、ファクタリング会社の選択に悩む企業や経営者によく利用されています。資金繰り改善率は93%!とのことです。

まずはこういったサービスの紹介を受けてみて、この記事で解説しているようなポイントをチェックして利用するかどうか決めてみてもいいかもしれませんね。なお、無料診断後に資金調達プロサポートセンターからファクタリングの説明の電話がかかってきて、その電話で資金調達の件を相談する流れになります。

まずは無料検索で試してみましょう。 https://shikin-pro.com/

おすすめファクタリング業者 「株式会社JTC」

まずは、総合評価の高いおすすめファクタリング業者として、「株式会社JTC」をご紹介します。株式会社JTCは2社間取引のファクタリング会社です。

■ 株式会社JTCのファクタリングサービスの特徴

  • 最短即日!100万円~1億円までの資金調達が可能
  • 北海道から沖縄まで、もちろん全国対応
  • メールでの問い合わせなら24時間、土日も対応
  • 取り引き先に知られることなく資金調達可能

株式会社JTCは2者間契約のファクタリングを扱っており、売掛先企業へ連絡しないで資金調達が可能です。その他、最短即日・24時間対応などの特徴があるため、一度利用した中小企業のリピート率 98.3%と、業界でもトップクラスの実績を誇っています。

株式会社JTC https://j-t-c.info/

その他のファクタリング会社・サービス一覧

その他のファクタリング会社・サービスの一覧を表形式でまとめています。詳細はそれぞれの記事をお読み下さい。

会社名 売掛金 手数料 メリット デメリット 総合評価
ビートレーディング 100万円~3億円まで 都度検討 2社間契約対応 最低100万円から ★★★☆☆
三共サービス 50万円~3000万円 3%~ 2社間契約・少額50万円から対応 上限が1億円 ★★★★☆
ワダツミ 都度検討 都度検討 総合的なファイナンスの相談可能 基本的に3社間契約 ★★☆☆☆

ビートレーディング

ビートレーディングは2社間取引対応のファクタリング会社です。

■ 株式会社ビートレーディングのファクタリングサービスの特徴

  • ファクタリングの初心者歓迎
  • 売掛金100万円~3億円まで対応
  • 2社間取引専門のため取引先に知られない
  • 銀行リスケ・赤字・債務超過・税金滞納も問題なく申込できます

株式会社ビートレーディングは2社間契約対応のため、売掛先企業に知られることなくファクタリングを進めることができるのがメリットです。一方で最低100万円からと数十万円の売掛債権には対応していないのがデメリットです。ご相談お申込みは下のリンクから可能です。

ビートレーディング

株式会社三共サービス

株式会社三共サービスは2者間取引と3者間取引の両方を扱っているファクタリング会社です。

■ 株式会社三共サービスのファクタリングサービスの特徴

  • 最短2日で売掛金をすぐに現金化!
  • 手数料3%から資金調達が可能!
  • ファクタリングが初めての企業や経営者にもしっかりサポート!
  • 2者間取引の場合取引先への連絡は一切行わずに進められます
  • 銀行リスケ・赤字・債務超過・税金滞納も問題なく申込できます

株式会社三共サービスは2者間契約と3者間契約の両方を扱っているため、売掛先企業へ連絡しないで進められるのがメリットですね。また50万円から対応しているのも中小企業にとっては嬉しいです。一方で上限が取引先1社3000万円、自社1億円とやや上限が低いのがデメリットです。

株式会社三共サービス 売掛金を早期現金化「ファクタリング」で最短2日で資金調達を!

ワダツミ株式会社

ワダツミ株式会社は、基本的には3社間契約を取り扱うファクタリング会社です。

■ ワダツミ株式会社のファクタリングサービスの特徴

  • 売掛先企業には説明・交渉をしてくれる
  • 売掛金だけでなく手形なども取り扱う
  • 財務全般について相談が可能

ワダツミ株式会社は総合ファイナンス企業なため、売掛金だけでなく財務全般についての相談も可能なところがメリットですね。反面、3社間契約が基本となるので取引先に知られる点がデメリットです。

ワダツミ株式会社 http://www.wadatsumi.co.jp/

一時的な借り入れなら消費者金融

問題なくファクタリングが行えれば、それに越したことはありません。

しかし、スムーズに資金を用意できなかった場合、困った状況に陥ってしまうという方もいらっしゃると思います。

そういった方は、選択肢の一つとして、消費者金融で一時的に個人融資を受けるという選択肢も視野にいれてみてはいかがでしょうか?

例えば、下記のような消費者金融がおすすめなので、公式サイトを確認してみてください。

2022年1月現在
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まとめ

今回は中小企業の資金繰りを助けるファクタリングについて、特に「ファクタリングの仕組みとメリット・デメリット、仕訳や会計処理の方法」について解説しています。

  • ファクタリングとは
  • ファクタリングの仕組み
  • ファクタリングのメリットデメリット
  • ファクタリングを検討すべき企業・経営者
  • ファクタリングを実際に使う場合の注意点
  • ファクタリングの仕訳と会計処理
  • ファクタリング会社・サービス一覧

についてまとめています。経営者にとっていつも資金繰りは頭から離れないものです。自己資金・出資・借り入れなど様々な資金調達方法がありますが、その1つとしてファクタリングという資金調達の手段を頭に入れておくべきでしょう。今後企業の資金繰りを改善する有効な手段の1つになっていきます。

全ての経営者に、有用な記事になれば幸いです。

 


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